ずっと、君に恋していいですか?

ほどなくして山寺SS新装オープンの日がやって来た。

結局、薫が山寺SSに行くまでオープンの準備が思うように進んでいなかった事から、薫の帰りは毎日遅く、あれから一度も会っていない。

たまに電話やトークメッセージで連絡を取る事はあっても、その内容のほとんどが仕事の事だった。

昼休み、石田たちは社員食堂で一人ぼんやりと箸を運ぶ志信を遠目に見ながら、頭を寄せ合ってヒソヒソと話した。

「笠松、大丈夫か…?」

「卯月さん、山寺SSのマネージャー代理になったんですよね。」

「全然会えないって言ってたぞ。朝早くから夜遅くまで働いてるって。」

「山寺SSは今日、新装オープンです。」

「当分会えなさそうですね…。」

「代理って言っても、実質マネージャーですからね。マネージャーがいつ復帰できるかもわからないし…。もしかしたら、場合によってはそのまま…って事も有り得ます。」

「アイツら、大丈夫なのか…?」



志信が食事を終えて喫煙室でタバコを吸っていると、石田が隣に座ってタバコに火をつけた。

「大丈夫か、笠松。」

「何がです?」

「全然会えないんだって?」

「そうですね…。彼女忙しいから。」

志信はタバコの煙を吐き出して作り笑いを浮かべた。

「いっその事、一緒に住んじゃえよ。」

石田の言葉に、志信は大きくため息をついた。

「言いましたよ…。思いきって、一緒に暮らしたいって言いましたけどね…。今すぐは無理って断られました。」

「なんで?」

「知りません。仕事が大事だからじゃないですか?」