ずっと、君に恋していいですか?

「んー…。」

長い時間眠っていた薫のまぶたが、ゆっくりと開いた。

「ん…あれ…?」

部屋の中が真っ暗なので、まだ夜なのかと思いながら、薫は枕元の時計に手を伸ばす。

「えっ?6時半?!」

今は朝なのか夜なのか?

今日は何曜日なのだろうと焦りながら、手探りで部屋の電気をつけてスマホを探した。

スマホの画面で日曜日の夜の6時半だと確認して、薫はハッとする。

「志信?!」

確か夕べは久しぶりに志信が泊まりに来ていて、志信がシャワーを終えて部屋に戻って来るのを待っていた。

そこまでは覚えているのだが、いつの間にベッドで眠っていたのだろう?

(何…?何が起こったの?!志信は?)

薫はテーブルの上にコンビニの袋が置いてある事に気付き、袋の中を覗いた。

薫の好きな明太子や高菜のおにぎり、タマゴサンドなどが入っている。

(えっ?もしかして…。)

自分が眠っている間に志信がコンビニで買ってきてくれて、おそらく志信は一人で食事を済ませ、いつまで待っても起きない薫にしびれを切らして帰ってしまったのだろうと薫は考える。

(志信…呆れて帰っちゃった…?久しぶりに会ったのに、私ったらひどすぎる…。)