誰にも会いたくない気分ではあったが、薫は梨花に呼び出された本社近くの焼き鳥屋に足を運んだ。
よく志信と一緒に行った、二人のお気に入りの焼き鳥屋だ。
そう言えば、付き合い始めて少し経つと、薫の部屋で夕飯を食べるようになったので、最近はあまり行っていなかった。
志信との思い出の場所に行くのは、今は正直つらい。
だけど、あのまま一人で志信と過ごした思い出で溢れかえったあの部屋にいると、もう一生、外には出られないような気がした。
よく考えたら、昨日の昼休みに昼食を取ってから、何も食べていない。
仕事を離れると、食べる事も忘れるほどまいっているのだなと、薫は自分が思っていた以上に弱いのだと初めて知る。
焼き鳥屋に入ると、仕事を終えた梨花と石田がテーブル席に並んで座り、薫を待っていた。
結婚を目前に控えて幸せそうな二人を見るのは、今の自分には酷だなと薫はため息をつく。
(食事して用が済んだらさっさと帰ろう…。)
薫が席に着き、しばらくすると注文したビールや料理が運ばれて来た。
(そう言えば、最近ビール飲む余裕もなかった…。)
薫はモソモソと口に運んだ料理をビールで流し込む。
あんなに好きだったビールも、いつも志信と一緒に美味しいと言ってたくさん食べた焼き鳥も、今の薫にとってはすべてが味気ない。
この店で志信とビールを飲みながら交わした会話や、付き合う前にここに来た時の事まで思い出して、薫の目に涙が溢れそうになる。
(やっぱりくるんじゃなかったかな…。)
よく志信と一緒に行った、二人のお気に入りの焼き鳥屋だ。
そう言えば、付き合い始めて少し経つと、薫の部屋で夕飯を食べるようになったので、最近はあまり行っていなかった。
志信との思い出の場所に行くのは、今は正直つらい。
だけど、あのまま一人で志信と過ごした思い出で溢れかえったあの部屋にいると、もう一生、外には出られないような気がした。
よく考えたら、昨日の昼休みに昼食を取ってから、何も食べていない。
仕事を離れると、食べる事も忘れるほどまいっているのだなと、薫は自分が思っていた以上に弱いのだと初めて知る。
焼き鳥屋に入ると、仕事を終えた梨花と石田がテーブル席に並んで座り、薫を待っていた。
結婚を目前に控えて幸せそうな二人を見るのは、今の自分には酷だなと薫はため息をつく。
(食事して用が済んだらさっさと帰ろう…。)
薫が席に着き、しばらくすると注文したビールや料理が運ばれて来た。
(そう言えば、最近ビール飲む余裕もなかった…。)
薫はモソモソと口に運んだ料理をビールで流し込む。
あんなに好きだったビールも、いつも志信と一緒に美味しいと言ってたくさん食べた焼き鳥も、今の薫にとってはすべてが味気ない。
この店で志信とビールを飲みながら交わした会話や、付き合う前にここに来た時の事まで思い出して、薫の目に涙が溢れそうになる。
(やっぱりくるんじゃなかったかな…。)



