建物の外に出ると、一吾くんが牛乳ビン片手に待っていた。
セットされていない金髪が夜の風にさらりと揺れていた。
私のか一吾くんのか分からないけど、お風呂上り特有の匂いが鼻をかすめた。
「もー飲めない」
そう言って、彼は中身が半分残ったビンを私に向けた。
えーと、これ間接キスとやらってやつじゃないっすか?
照れを隠したくて、
「全部飲めば背伸びるかもしれないのに」
と憎まれ口をたたいたが、
「お前こそ飲めば少しは胸大きくなるんじゃねーの?」
と半笑いで言い返されてしまう。
「う、うるさいな! じゃあ遠慮なくいただきます!」
口にすると、のぼせた体に冷たい気持ちよさがめぐっていった。
顔のほてりはおさまらなかったけど。

