鼻水をすすり、顔を上げると、
「おれが脱がしてあげよっか?」
と言って、一吾くんが上半身はだかのまま近づいてくる。
「ちょ、バカじゃないの!?」
「じゃああっためてあげる?」
「だから、大丈夫だって!」
プンスカと怒り、キッチン方面へ逃げる私。
でも一吾くん……細いのに意外と腕や胸に筋肉がついている。腹筋も割れてそう。
ちょっとだけ、その体に触れたらどんな感じなんだろう、と想像してしまう自分がいた。
って。何だこれ、私は変態か!?
一吾くんのお風呂には浴室乾燥がついていた。
制服が乾くまで、彼のスウェットを借りる。
「なんかヤンキーみたい……へくしっ!」
真っ黒な上下セット。
一吾くんはそこまで背が高くないため、サイズはちょっと裾と袖が長いくらいだった。
「のばら寒いの?」
「ん、ちょっと」
「じゃあ行こ」
「へ? どこに?」
「風呂」
……一吾くんは常に説明が足りない。
ロード中の頭のまま、外に出ることになった私。
雨はあがっていて、私は色違いのスウェットを着た彼を追った。

