☆ 放課後に向かうにつれて、窓の外はどんどん暗くなる。 傘持って来ればよかったな~と思いながら席を立つと、スマホが震えた。 『一吾どこいったか知らないー?』 尚紀くんからのラインだった。 『あれ? 学校来てるんじゃないの』 『いつの間にかいなくなってるー』 A組に向かうと、茶髪をぼりぼりかく尚紀くんがいた。 「漫画の新刊フラゲしたって言ってたから、借りる予定だったのにさー」 「あはは、そうなんだ」 「あ、俺じゃないよ。弟が早く読みたがってて」 さすがはお兄ちゃん。弟想いなんですね。