「次のばらに何かしたら、消されるのはそっちだけど?」
一吾くんが落ち着いた声でそう言い放つ。
「確かにー。証拠にぎってるのは俺らだし。この先どうするのが一番いいのか、考えたらすぐ分かるよね?」
尚紀くんが話を続けると、ナズちゃんは再び私に視線を向けた。
なお怒りを失わないその目にびっくりする。
「もとはといえばお前が全部悪いのに! 何? ナズのこと恥ずかしめてそんなに楽しい?」
「ナズちゃん……もうやめようよ。私も二度とナズちゃんに関わらないから。それでいいでしょ?」
ナズちゃんと会話するの、もう疲れたよ……。
はぁーとため息を漏らした時、むくっと彼女は立ち上がった。
「あー。ダルっ」と口にしてから、
彼女は男子たちの間をよろよろと通り抜け、倉庫から出て行った。
大丈夫かなぁ? 大丈夫じゃない? と男子たちが顔を見合わす。
とりあえず、これで決着がついたの、かな?
いや、何かを忘れているような……。
「うーー。俺、もういいでしょー?」
その情けない声に気がついた私は、急いで倉庫のすみに向かった。
チャラ男のことすっかり忘れてた!
綱をほどくと、彼はほっとした表情を私に向けた。
しかし――
「のばらちゃんのあのキック、最高だったわー。パンツモロ見えだったし」
と言われ、反射的に腹をグーで殴ってしまった。
いてぇ~、とそいつはうずくまる。
うわ、ごめん!
でもまあ、襲われそうになった仕返しということで。
「そういえば水色だったねぇ」「水色ウホッ……」「水色、いいんじゃない?」
というヒソヒソ声も男子たちからも発される。
ぎゃーーーー!
恥ずかしいっ! ホント最悪!

