「はぁ~」
色々と頭の中がごちゃごちゃしているせいで、1人で宿題をしていたけどはかどらない。
何となくスマホを手にする。
尚紀くんからラインが来ていた。
『今、一吾の家に集まってるけど、のばらちゃんも来ない?』
「…………え?」
えーと。
一吾くんの家!?
昼間に学校で見た彼の姿を思い出す。
うわぁ怖い怖い! 完全に不良じゃん?
でも……。
『のばら、久しぶりだね』
あの時の彼は、ふわりと優しい目を私に向けてくれた。
昔の彼の面影を感じたし、
久しぶりに会えたのも嬉しかった。
今両親は家にいない。遊びに行っても問題ない。尚紀くんもいる。
宿題もはかどらない。やることもない。かなりヒマ。
1人でボーッとしているよりは――。
「…………」
思考をぐるんと一回転させてから、私は着替えを始めた。