とりあえずスカートをほろいながら立ち上がった。
ナズちゃんの横をすり抜け倉庫を出ようとしたが、彼女に腕をつかまれた。
「……っ、離して!」
私が叫んだ瞬間、「いるんでしょ? 入ってきていいよぉー」とナズちゃんが外に向かって声を発した。
同時に、
「え? マジ? うわー俺入学式の時から目つけてたんだけど」
と言いながら、どこかで見たことがある男子が倉庫に入ってきた。
中途半端に盛った髪型で、ショボそうなのに調子に乗っている雰囲気の。
えーと。誰だっけ?
「この子、無理やりされるの好きみたいだから。あと撮影OKだって」
「うっそーん! それ超ヤバいんすけどー。じゃ合意ってことね」
その会話を聞いて、私は恐怖を感じた。
必死にナズちゃんの腕を振り払ったけど、遅かった。
「前に一吾のヤツに邪魔されたじゃーん。今日はもっと仲良くなろーね」
そいつはニヤニヤと気持ちの悪い笑顔を浮かべた。
思い出した!
一吾くんが学校に来る前、私に絡んできたA組の男子だ。
それで、一吾くんに一撃でぶっ飛ばされた――

