ぼくらのストロベリーフィールズ







「あれ?」



ある日、数学Aの教科書がないことに気がついた。



忘れちゃったかな?


そう思いながら、他のクラスの子に借りようと教室を出た。



廊下でヒュウガくんを見つけ、無事に入手成功。



何もメモが取られていない綺麗な教科書を片手に授業を受ける。


きっと授業中ほとんど寝てるんだろうなー。



「のばらちゃん、どこ行くのー?」



昼休み前、ナズちゃんに呼び止められる。


ヒュウガくんに教科書返しに行くことを伝えると、「やっぱのばらちゃんモテるねー」と言われる。



「いやいや、ヒュウガくんはナズちゃんのこと可愛いって言ってたよ」



「でもー。前に一吾くんの家連れてってくれる約束してたんだけど、やっぱダメって言われちゃってさー」



私の父との約束通り、一吾くんは仲の良い友達以外は家にあげなくなった。


きっとナズちゃんは一吾くんにとって『信頼できる友達』ではないのだろう。



「なんか全部のばらちゃんに持ってかれてるような気がするー。ナズの何がダメなんだろう」



うつむいて、ため息をつくナズちゃん。


それを友達2人が心配そうな顔で見ていた。