住宅街はたくさんの赤い光に照らされていた。
おそらく近所の人たちも通報してくれたんだろう。
現場検証が行われ、私たちは警察の人に事情を話す。
慌てていて話がいったりきたりな私とは対照的。
一吾くんは淡々と警察に状況を説明していた。
それからお父さんに連絡をしたり、割られた窓や開けられた棚などを調べられたりしているうちに、空が明るくなってきた。
侵入されたのは、やはり奥の和室の小窓からだった。
ドライバーで窓に軽く穴をあけた後、そこから手を入れて鍵が開けられたらしい。
もろもろ捜査が終わったようで、警察たちは引き上げていく。
詳しい話は、お父さんが戻ってから改めてすることになった。
警察の1人が帰り際に、一吾くんに尋ねていた。
「相手、ナイフ持ってたんでしょ? よくこんなこてんぱにできたね。なんかやってたの?」と。
一吾くんは、頭をかいた後、
「まぁ……昔ちょっと習っただけですけど。修斗、あ、総合とか……」
と、少しばつが悪そうに答えた。
えーと、総合って。総合格闘技? ってやつかな。
捕まえたマスク男は、痴漢や空き巣の疑いで警察も行方を追っていた人物らしい。
私は体がぶるっと震えてしまった。
一吾くんに助けを求めたのは私なんだけど、
一歩間違えたら彼が危険な目にあっていたはずだ。
ナイフを持っていたし、刺されどころが悪かったら命も危なかったかもしれない。
一吾くんが無事で、良かった――

