「……え!?」 ――もしかして、一吾くん? そう思い、急いで振り返る。 そこにいたのは、ちょっと悪そうな雰囲気が漂う男子。 気崩した制服に、ゆるんだネクタイ、暗めの茶髪。 目鼻立ちがくっきりしてて、背も高くて、そのキラキラした笑顔も微妙に怖くて、思わずドキッとした。 ……違う! 絶対、この人は一吾くんじゃない! こんなに強そうじゃないはず! あ、あなたはだあれ?