『良かったじゃん。』

とりあえず、言っておいた。

ハルは、

『ありがと…』

それだけ。
まだ、気まずい顔をしているから頭をクシャっと撫でてやった。

『夏希…』

やっと少し笑顔が戻った。

『ランならあいつがなんとかしてくれるよ。』

大丈夫。根拠はないけど、隼也なら大丈夫だと思った。



『ところで試合は全部終わったの?』
『うん。今のが最後だったの。』
『ってことは何番手?』

テニスでは出場できる人の順番を「番手」と言うんだ。

『私は1番手。』
『え?1番手!?え、え??』
『うん!30人中1番だった!!』

え?すごすぎるだろ…。