ランと隼也。 目の前で起きている光景に思考が停止していた。 隼也は黙ったままランを連れて、中庭に行ってしまった。 呆然としていたらハルが走って俺のところに来た。 『夏希……。』 ハルの表情はなんとも言えない表情だった。 勝っても喜べない。 複雑だった。 『勝った?』 『うん。でも……』 俺達は幼馴染。 相手の思っている事ぐらい言葉にださなくてもわかる。