ハピネス

呆れてる比嘉君に、ベーーッと舌を出す惟万理。


こんな時でもニコニコ穏やかな笑顔を浮かべる千熊君に、私ももう笑顔しか出てこない。


まぁ…私の場合は笑顔というより苦笑いだけど……


「天祢が退院したらお祝いしてあげるからね!さっさと本格的に回復しなさいよ!」


「士源、お前よくこんな女王様タイプとつき合ってるな」


賑やかなのも、悪くない。


そんな事を思いつつ、時間は経って行った。


―――
――――
―――――…


「失礼しました」


左手に教科書やノートを抱えて、職員室から出る。


「外暑そうだなぁ……」