「祐也……怒鳴り過、」
「こんな馬鹿にはでかい声でも出さなきゃ頭に届かねえんだよ!!」
怒鳴り過ぎだ、と。
なだめようとしてくれた雅也さんの声を、祐也の張った声でかきけされた。
私を睨んだ祐也は、更に言葉を続ける。
「話し合いたいなら、決着がついた時でいいだろ」
少しだけボリュームを落とし、口にした。
喉の奥がツンとしたけど、今の私にそれを気にする余裕はなくて。
「だから……!これは私の家族の話で、みんなが喧嘩する原因にはならないでしょ」
「なるだろ。原嶋はお前の兄貴でもやっちゃいけねぇことしてる」
「それを止めるのは私だよ」
「じゃあこれは“美舞”と“無邪気”の問題だ。お前は関係ない」

