青空の下月夜に舞う 4





「麻衣!!!!」




店の扉が勢いよく開き、響に移した視線は怒鳴り声に引寄せられ、皆そちらに意識を持っていかれた。


少しだけ肩で息をして、明らかに顔は興奮した様に目が鋭く……一気に私との距離を詰める。


その迫力に気圧され、思わず腰を上げた私の肩を掴んだ。




「てめえ!何考えてやがる!!」



鬼の形相って正にこの事だと思う。

頭と変わらないぐらい興奮してるよ、って。


無視されるより怒鳴られて、ちょっとだけ嬉しい気持ちがあったなんて、死んでもいってやんない。



「祐也には分かんないでしょ!!」



怒鳴られて、怒鳴り返すなんてちっとも可愛くない。

だけどきっとこれが一番“私らしい”姿なんだって。

声を張り上げながらも感じた。