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「なるほどね。麻衣ちゃんの言い分は分かった」
席に座るなり、私は自分の想いを口にした。
今更もう隠しても仕方ない。
慶太郎が話してなくても、言わなきゃいけないことだ。
みんなに守られるだけじゃ嫌な事。
喧嘩の原因が私なのは嬉しくもあり、それ以上に悲しい事。
問題は“私の家族”の事であり、みんなのチーム事情ではない事。
そして……雄大を嫌いになれない事。
「みんなが仲間だって言ってくれるからこそ、こそこそしているのは嫌なんです。みんなが動いてるばかりで、私は少しも前に進めていないじゃないですか」
雅也さんに話ながら、時折目線を外して話す。

