青空の下月夜に舞う 4


扉を開けると、そこには響と雅也さんの姿があった。


私と目を合わせた響は一瞬眉を曲げた後、優しく笑って。


「よお。お騒がせ娘」

からかう様に口にしたのは雅也さん。


カウンター席ではなく、奥のテーブル席に二人は座っていた。

胸が痛む。


ミナも隼人も。
慶太郎も響も。


以前と変わらない態度。みんな全く私を責めないから余計に苦しくなるよ。


俯いて服の裾をギュッと握ると、一度歯を食い縛った。



「私……帰る」



言葉を放つと、二人が作り出していた柔らかい雰囲気が崩れ……私の後ろに立つ隼人が溜め息を吐く。


少しずつ顔をあげて、響の顔を見ると、驚きと哀しみが入り交じった表情。