青空の下月夜に舞う 4


目を開く事が出来ず、沈黙が私達を包む。


何秒だろうか。

少しの間を置いた後。



「……そんな事か?」



聞こえてきたのは、意外なものだった。


慶太郎の声に、下を向いたままではあるけど思わず瞳を見開く。



「当たり前なんじゃねえの?家族だろ」


聞き間違えなんじゃないだろうかと思ってしまう。


だって私が何をされてきたか慶太郎も知っている筈で。

弾かれた様に慶太郎を見ると、何て事ないという顔で私を見ていた。


「俺も嫌いじゃないよ。家族の皆。会いたくはないけどね」

「雄大は血は繋がってないんだよ?!」

「でも小さな頃から、同じ時間を過ごして来てるだろ」


違和感なく話す姿に、頭が混乱する。