青空の下月夜に舞う 4


「違うよ。祐也を私がどう庇うの」

「麻衣ちゃんが帰らなきゃ祐也殺すぞ、とか?」

「私が祐也を好きだと雄大が思ってたらそうするかもしれないけど……」

「じゃあ原嶋気付いてないんだ?」

「……」

「はははっ。かまかけたのに。引っ掛からないんだね」



会話の流れでボロを出さない様にするのは、雄大で慣れている。

そんな子供を引っ掻ける尋問には乗らないよ。


笑みを浮かべる慶太郎を見ながら、もう止まっていた涙がたまった目尻を押さえる。


離れていた時間が嘘みたいな雰囲気に安心する。

一ヶ月半は、短いようで長く感じた。


「……で?どうなの。もう何があっても驚かないから」


そう口にした慶太郎に、また心臓がキュッと苦しくなった。