青空の下月夜に舞う 4

今まで緩んでいた頬は引き締まり、真剣な眼差しを向けられていた。




「俺も嘘吐かないから。お前も嘘吐くな」





その言葉と瞳は。

この部屋に初めて慶太郎が来たあの日を思い出させた。



「お前の好きなのは、原嶋か」



熱くて。

真っ直ぐで。


まるで噛みつかれそうなくらい鋭い視線。


その場の空気をガラリと変える慶太郎は、やっぱり雄大と同じ世界に住んでるんだとリアルに感じられて。


直ぐに頷かなければ意味がない質問に、私は慶太郎から目を反らさずに居ることだけで精一杯。



「好んで居るならいい。お前は幸せなのか」


「……うん」


何とか言葉を絞り出す。