青空の下月夜に舞う 4

ちょっ……慶太郎?私だよ?!
相手間違えてないよね?

つか、コイツ本当に慶太郎なのか?

そんな有り得ない事を考えてしまうくらいに、この行動は慶太郎らしくない。


軽く慶太郎の胸を押してみたけど、びくともしなくて。


「俺さ、お前の事自分の思っていた以上に好きみたいなんだよね」

「は?!はあああ?!」

「ははは。マジで。さっき麻衣ちゃんを、麻衣って呼んで気付いちゃった。あ、ちなみに語尾にハートついてるからね」


言ってることは慶太郎なのに、内容や行動が慶太郎からは想像できない。

でも抱きしめている事にいらやしさは感じなかった。


「嘘でしょ」

「本当だよ」

「嘘」

「どうする?三角関係どころじゃないね。麻衣ちゃんモテモテじゃん」