青空の下月夜に舞う 4


「無用心にも程があるぞ。お前」


カチャリと。

音を立てて扉が開かれたソコに現れたのは……




「なんつー、顔してんだよ。麻衣」


「ふ、ひ、」

「ふひ?何だそれ」

「……」



こんな時ばっか、真面目な顔してんなよ。


いつもは麻衣ちゃんって言うくせに。


優しい顔で、しゃがんだ私に視線を合わせる様に腰を屈めたのは、金髪のライオン。


「慶太郎が……来るとは思わなすぎて。変な声出た」

「変な声じゃなくて出すなら、いやらしい声にしろ。そして涙を出し惜しみすんな。ほら、泣け」


そう言って私の頭に手を伸ばした慶太郎は。


何の躊躇もなく私の頭を抱き寄せて。

視界が慶太郎の体で暗くなった事で目を見開き、体が固まった。