青空の下月夜に舞う 4

お互いにお辞儀をしながら、ゆっくり扉を閉めた。


……はは。断りきれなかったよ。

右手にはヨーグルト。

そのまま玄関に座り込んだ。



「ふーっ、」


息を吐く。

もしかしたら、って想いがあったから……

一日働いた今日のバイトより、この一瞬が一番疲れたかもしれない。


ヨーグルトを両手に持って膝を立てた上に腕を置いた。


冷たい。
きっとあの女の人は斜めに下げたあの冷却ボックスに、ヨーグルトや小さな牛乳が入ってるんだろう。


「ヨーグルト頼もうかな。あの人も喜ぶよね」


フッと笑みが漏れた時。


「他人より、自分が喜ぶことしろよ。呆れたヤツだな」



玄関の扉か開き、聞こえてきた声に鳥肌が立った。