青空の下月夜に舞う 4

「……よし。分かった。じゃあ明日また来るからね」


タバコを消して立ち上がる隼人は、うーん……と背伸び。

何度来られても結果は同じなのに。

私は返事をすることなく、手を振り帰っていく隼人の後ろ姿を見送った。



「やっぱり……少し寒いな」


ポツリと呟いた独り言。

立ち上がり、空を仰いだ。


クリスマスイブ、か……

サンタさんが。私の所にも来てくれたらいいのに。



欲しいものはお金では変えないけれど。
プレゼントって形なら。

なんだって出来る気がして。


自分に出来ない事を、白髭のおじさんに頼んでいる自分が滑稽だ。


「飛べたらいいのに」


本気でそう思う私は頭がおかしいのかもしれない。