「もう嘘って知ってるよ?」
「嘘じゃないよ。私は自分で雄大と居ることを望んだの」
「望まなきゃいけない、何かがあるんだよね?」
「うん。それは私が“雄大と居たい”って気持ち。“何か”は、それだよ」
「参ったな……こんなに頑固だとは」
「それは隼人もだよ」
負けられない。
勝ち負けではないけれど、ここで言い張らないとこの二ヶ月が嘘になってしまう。
大丈夫。泣かない。
こういう時に泣かない様に、一人の時涙が枯れるまで泣いたんだ。
ここで踏ん張らなくてどうするんだ……っ。
頭を抱える隼人は、溜め息を吐く。
私も小さく息を吐いて、隼人の言葉を待った。

