「それは……美咲を襲えっていってんのか?それとも今俺に犯されたいの?」
「違うよ!私達の事でしょう?周りは関係ない!だから話し合わなきゃいけないんだよ」
どうしても分かって欲しい。
力ずくで物事を解決しちゃいけない。
昔は何も言わなくったって、一緒に笑ってたじゃん。
身を乗り出して、思わず腰を浮かせてしまうほど。
私の必死な想いが少しでも雄大に伝わればいいと思って。
そんな私を数秒見つめた雄大は、瞳の色はそのままに。
目を細めて、鼻で笑った。
「じゃあ、無条件で麻衣は俺の側に居てくれるの?どうやったらお前が手に入る?」
スッと。
伸びてきた右手は。
優しく私の左腕に伸びて。
ギュッと掴まれた腕は、やはり優しいものだった。

