青空の下月夜に舞う 4

ゆっくり。

寒さを確かめるように歩いた。


早く歩けば数分で着く。


祐也に気持ちを乱されていたのが、家が近付くに連れてかき消され。

徐々に上昇していく緊張感。



雄大はどのくらいで来るかな。

祐也のスマホの充電は大丈夫なんだろうか。



胸のドキドキは、また違った感覚へ移行する。



次の角を曲がれば、家のマンションだという所だった。


「あの……っ!」


後ろから聞こえた声に反応し、振り向く。


するとそこには斜めにキャップを被った同年代くらいの男の子が。

私と目を合わせた途端、探るような表情を浮かべていた男の子が目を見開き。


ーーガシッ。

「やっと見つけた!」


いきなり手首を掴まれた。