結局。頭は混乱するばかり。
当の本人は、何もなかったかの様な顔で座ってるだけ。
外の景色が自分の家の近所になる頃、やっと手汗が引いてきて。
家の前でまず祐也と慶太郎を下ろし、私は人目に付きやすい近くのコンビニに降ろされた。
「今から通話のまんまにしとけ」
「うん……」
スライドドアを閉める前に、響が祐也のスマホに電話をかける。
私はそのまま通話に切り替えて、響が祐也のスマホの横にあるボタンを押すと画面は真っ暗になった。
へ?いいの。これ。
「大丈夫だ。繋がってる」
私の顔を見て考えが分かったんだろう。
響の親切にお礼を言って、私はコンビニの中へと足を向けた。

