青空の下月夜に舞う 4



「私の為に傷つく覚悟なんてしないでよ!!」



喧嘩する事は、みんなにとって怖いことじゃないのかもしれない。

だけど、やっぱり間違ってるのは祐也だよ。


「そんな事されても嬉しくない。苦しいだけだよ……そんなの仲間じゃない」


仲間だって言ってくれるなら、私の話も少しは聞いてよ。


“嬉しくない”の言葉にハッとしたのか、言葉を発っそうとした祐也が、息を飲むのが分かった。


私の鼻をすする音だけが、バーのフロアに響くと……



「まぁ……あれだな、祐也が麻衣ちゃんを大好きな事だけはよく分かった」

「!!」


一人落ち着いたトーンで。
私達の興奮を抑えてくれたのは、雅也さんの“大好き”だった。