「力ずくで解決しちゃうの……?」
涙を拭いながら、祐也を見た。
目付きは鋭いまま。
話し出した私をしっかり見ている。
「そうだ。それしか、もう方法がねえ」
「じゃあ更に大きな暴力で向かって来られたらどうすんの?暴力で解決しても、同じ事を繰り返すだけだよ。その為にみんながボロボロになるの見てろって言うの?」
「腹はくくってる。それでお前が笑えるなら、俺は……」
「笑えるわけないじゃない!!!」
馬鹿はどっちだよ。
ホントにもう……拭った筈の涙が止めどなく溢れ出す。
いきなり出した私の大声に、みんなが反応したのが分かった。
「みんなが傷ついて……笑えるわけない。そんな守り方されたくない」

