「おい!!保田」

突然声をかけたら驚いたようだった。

先輩!!……何でここにいるんですか?」


「夏休みだから帰って来た。この子、保田の彼女?」


保田ではなく、少女に聞いた。
少女は思いっきり首を振って否定した。
助けを求めているなら見過ごせない。

「違います」


「いや……俺らこれから女の子達と遊びに行くんですけど。この子待ち合わせの友達来ないみたいで、つまらなそうにしていたから誘ったら行きたいって言ったんで車まで連れてくとこなんです」


しらじらしい言い訳だな。


「それ、嘘だろう?その子は嫌がってたんじゃねぇの?」


相手が保田じゃないなら、ほっといたかもしれないがこいつは何をするか分からない。
この子に被害が出ないうちに何とかしないと。