ビターチョコに願いを込めて

夜になると流石に冷たくなる風が、私達の間を通り抜ける。

靡く髪を目で追って──その先に、彼女の姿を見た。



黒髪の長い髪、小柄な背丈。

スカートから伸びる細い足。



間違いない……彼女だ。



「そう言えば明日小テストあるんだよなー。俺ほんと自信ねえんだけど」

「そ……そう……」



部活終わりだろうか。

友達であろう女の子とこちらに向かって歩いてくる彼女に動揺した私は、最早馬の耳に念仏状態で、彼の声に空返事を返すしか出来ない。

そんな様子を不審に思った彼は、呆然と見つめる私の視線をたどり──



「……あ」