姫と年下王子たち

今までのテンポは失速し、硬直する桔平くん。


なにか式を書いてあたしに提出したけど、その答えは…。


「残念、不正解っ」


桔平くんが初めて、問題を間違えた。

一番最後の問題で。


「ウソやんっ!?答え見せてー!」

「見せませんっ。自分で解きなさい」


それから何回か桔平くんは式を書いたが、すべて不正解だった。

…惜しいんだけどな。



「…なんか、ひなちゃん。俺が間違って嬉しそうやんっ」