姫と年下王子たち

少し戸惑った表情を見せる桔平くんの顔が、あたしの目の前にあった。


「ごめん…。強く押さえすぎた…?」


桔平くんは力を緩め、体を起こす。


「そういう問題じゃないよっ…。…バカ!」


あたしはそのスキに桔平くんの体からすり抜け、部屋を飛び出した。


こんなことになるなら、家庭教師なんかしなきゃよかった…!!


あたしは、涙を拭いながら階段を駆け下りた。