姫と年下王子たち

あたしは、笑顔を作って顔を上げる。



「よし、みんな揃ったね!」


今日のメンバーは、この6人。

先頭を切って歩き出そうとするあたしを翼が止めた。


「どうかした?」

「まだ、全員揃ってないんじゃない?」

「え…?だって、由香里でしょ、長谷川くんと絢斗と園花ちゃんと翼。…と、あたし。これで全員じゃない」

「本当に、これで全員?」


翼の問いに、あたしは首を傾げる。