姫と年下王子たち

「ホント!?見たい見たいっ♪」


俺は、通路にあったイルカショーの案内の掲示板を指差した。


「えーっと…、あと30分で始まるみたいだな」


ショーの開始時刻と腕時計とを交互に見る。


「じゃあ今から行ったら、ちょうどいいくらいじゃないっ?」

「そうだな。行くか!」

「うん♪」


イルカショーと聞いて、今まで以上にひなが俺を引っ張る力が強いような気がした。