姫と年下王子たち

俺たちは最後までなにかをつまみながら、花火を眺めていた。



「…送ってくれて、ありがとうっ」

「おう!」


花火大会が終わり、窮屈な人混みの中電車に乗り、ようやく園花を家まで送り届けた。


「…あ、そーだ!これっ」


俺はすっかり忘れていた、白い花の髪飾りを園花に渡した。


「…これって」

「公園で、落として行ったぞ」

「…そっか。ありがとう」