姫と年下王子たち

この暗さだから、浴衣の色はハッキリとはわからないが、頭に白い花の髪飾りがついている。


俺は無言で、そいつの隣に座った。



「俺を誘っておいて、なに1人で勝手に花火見てんだよ」


そいつは驚いて、俺の方を振り返る。


「…絢斗くん!?」


やっぱり、園花だ。


「ど…どうして、ここに…!?」

「なに寝ぼけたこと言ってんだよ。いっしょに花火大会行くっつったのは、お前だろ?」