姫と年下王子たち

毎回、なにかするついでだとか理由をつけて、由香里を送っていた気がする。

べつに、なにをするつもりでもないのに。


俺、ひねくれてるからな。


“ただ心配だから、家まで送る”


なんてこと、あのときは恥ずかしくて、素直に言えねぇだけだったんだろな。



数十分後。

懐かしい街の景色が、タクシーの窓に映った。


この辺りは、由香里を家まで送るためによく通った道だ。