“もちろん…その“だれか”は、俺ら以外の他の人のことも指すけど”


あのときの言葉……。



「…あ!待てよっ、涼!」


長谷川くんはズボンのポケットに手を突っ込むと、1人で行ってしまった。


その長谷川くんの後ろ姿を見つめる、桔平くん。


「…せやな。俺もいい加減…けじめつけな……」


桔平くんは、自分に言い聞かせるように呟いた。


「…でも、なんで…?ひなちゃん……」