姫と年下王子たち

「秋月ちゃん…、昨日はー…」

「…さっ、今日も1日がんばろっと!」


あたしは笹野くんに見向きもしないで、同じ英語担当のコといっしょに小部屋を出た。


昨日のことは、一刻も早く忘れたかった。


あたしは、笹野くんのことを同じ教育実習生としてしか見ていないし、笹野くんもなにかの気の迷いであたしに告白しただけ。


…あのキスも、きっと大した意味はない。