姫と年下王子たち

そのレイジの威圧感に、だれも声を出すことも、身動きを取ることさえもできなかった。


レイジは、崩れ落ちたタカシくんの前にナイフを投げ捨てた。


そして、あたしたちに近づく。

なにかされると思い、あたしはとっさに目をつむった。


「タカシを負かしたあんたに免じて、引き上げたるわ」

「…えっ」


レイジの言葉に、あたしは強くつむった目をゆっくりと目を開ける。