姫と年下王子たち

その人は、フルフェイスのヘルメットを取って脇に抱えた。


「あっ!」


それは、あたしの見覚えのある顔だった。


盛った金髪。

ドクロや鎖のアクセがジャラジャラ。


見てるこっちが痛いと思うほどに、耳、口、鼻につけたピアスの数々。


「タカシくんだ!」

「そうっす!!」


あたしがコウタにフられて、河原でふてくされていたとき、絢斗といっしょにあたしを探してくれていた黒龍の人だった。