姫と年下王子たち

あたし、なにか長谷川くんに頼み事でもしてたかな?


さっぱり見当がつかない。


あたしがポカンとしていると、長谷川くんの口角が上がった。


「チョコレートケーキの感想」

「…へっ?」

「あれ?ココアパンでよかった?」


意地悪く笑う、長谷川くん。


「ううん!感想待ってるっ」


なんだかんだで“チョコレートケーキ”と言ってくれて、少し嬉しかった。