姫と年下王子たち

「…やから、なんでもないって」


俺は、絢斗の手を力なく振り払った。


絢斗は空気読まへんから、俺が熱あること知ったら、ひなちゃんにも言うことは目に見えてた。

そうなったら、ひなちゃんは俺のウェアを借りたことに責任を感じる。


そやから、このままだれにもバレずに過ぎてほしかった。


…やけど、体は言うことを聞いてくれへんかった。



「38度は越えてるんじゃね?」