姫と年下王子たち

俺は、ひなちゃんにかけられたウェアのファスナーを閉めた。


ウェアにほんのりと、ひなちゃんの温もりが残ってた。


「桔平くん、顔赤くない…?」


ひなちゃんに言われて、俺は初めて顔が熱いことに気がついた。


「え、そう?…ひなちゃんが間近におったから、恥ずかしかっただけや!」


顔を隠すように、ネックウォーマーとニット帽を深く被り直した。


…そりゃ、ひなちゃんがおって照れたけど。