姫と年下王子たち

こんな状況でチューできひんとか、マジ拷問。


俺はその衝動を紛らわせるかのように、ひなちゃんをギュッと抱きしめた。


「…ひなちゃんは、まだ俺だけのもんやないってのはわかってるし、……理性保つのも大変やで」

「…桔平くん……」


こうして抱きしめるだけでも幸せって思うのに、なんでそれ以上のことを求めてしまうんやろ…。


こんなに、だれかを求めたいって気持ちになったのは…初めてで。