姫と年下王子たち

しばらくして、ようやくひなちゃんが泣き止んだ。


俺は、ひなちゃんの頭や肩に積もってる雪を手ではらった。


それにしても、まったく吹雪が止まへん。

毎年ボードしにゲレンデにくるけど、さすがにこんな状況は初めてやった。


とりあえず、前もよく見えへんまま手探りで歩き回るのは危ない。

止むことを願って、ここでじっと待つしかなかった。


ふとひなちゃんを見ると、寒そうに身を震わせて両手で体を摩ってた。